A(Av)モードで絞りを操り、立体感のある写真を撮るデジカメ撮影術


 

A(Av)モード : 「ボケ」「ピントの深さ」を調節するモード
絞りを操るとは?
ピントが合っているように見える範囲をコントロールすること

レンズを通過する光の量:絞り羽根で形成される円の大きさによって変わる。
「レンズの絞りを絞る」 → この絞り羽根で形成される円を小さくして光量を減らすことである。
*絞りは「F値」で表記され、その数値が増えるほど、絞りを絞ったことになる。

たとえば、開放のF1.4では、ピント位置の後方が大きくぼけるが、F値をF4、F5、F8・・・・と絞るほどボケは弱くなり、背景がはっきり見えるようになる。

同じ絞り値でも、焦点距離によってボケ具合が変わる!
撮りたいモノを同じ大きさで撮った場合、同じ絞り値なら望遠レンズのほうがよりぼける。

レンズの焦点距離が違うと、同じ絞り値でもボケ具合が変わる。
つまり、28ミリ相当や35ミリ相当などの広角だとあまりぼけず、200ミリ相当や300ミリ相当の望遠だとお菊ぼけるのだ。

「A(Av)モード」を用いての撮影法

「広角レンズ+絞り込む」で画面全体をシャープに撮影
手前から奥まで奥行きがある被写体を、広角レンズを用いて絞りを絞り込む(F値を大きくする)ことによって全体をシャープに描写。
絞りを開けて(F値を小さくする)、手前を大きくぼかし、彩りをプラス
例えば、手前に咲く花を絞りを開けて大きくぼかし、幻想的な写真に仕上げることができる。

絞り値の設定

A(Av)モードで撮影するには、モードダイヤルを「A」や{Av」に設定する。
(モードダイヤルのないカメラでは、モードダイヤル+ダイヤルの操作で設定する。)

ボディ右手側の前もしくは後ろの電子ダイヤルを回転させて絞り値を設定。
・「F4からF5.6へ」といった1段分の絞りを、1/2や1/3の刻み(機種や設定によって異なる)で設定する。




■Aモードに設定しているので、明るさの変化によってシャッター速度が変化する。

「A(Av)モード」を使った撮影術の応用例

2.明るい場所では、絞りを開けてボケ効果を高める

浮かび上がらせる
絞りを開けていくと、それだけピント位置の前後が大きくぼけるようになる。

その結果、周囲が雑然とした状況でも、狙ったモノ(ピントを合わせた部分)だけを、ボケの中に浮かび上がらせることができる。

つまり、狙ったモノの存在感を高めることができるのだ。

*ボケ効果を得るには焦点距離が長い望遠ズームや撮影倍率の高いマクロレンズが適している。

 

2.明るい場所では、絞りを開けてボケ効果を高める

開放F値が明るいレンズを使用しても、撮影モードが「Pモード」だと、その明るさが十分に生かせない。
[屋外など明るい場所だと、中途半端に絞られてしまい、ボケ効果も中途半端になるのだ。]

「A(Av)モード」で開放側に設定すれば、明るいレンズの大きなボケ味が堪能できる。

明るいレンズ
「明るいレンズ」とは、絞りを開放に設定した際に、多くの光を取り込めるレンズのことをいう。
また「大口径レンズ」とも呼ぶ。

単焦点50ミリは、大きさや重さが手ごろで、開放F値もF1.4からF1.8と抜群に明るい。
ボケ効果を楽しみたい人にはオススメ。




 

3.手前から奥までシャープに見せたいときは絞り込む

風景撮影などで、奥行きのある場面を手前から奥までシャープに描写するには、絞り値を絞り込む(F値を大きくする)必要がある。
・なお、画面全体がシャープに見える描写を「パンフォーカス」という。
・パンフォーカス的な描写は、あまりボケが大きくならない広角レンズが得意とする。
こんなレンズを使うとイイ!
広角レンズ
標準ズームを広角側にしたり、広角ズームを使用すればパンフォーカス的な描写が得られる。

 

4.できるだけ速いシャッター速度を得たいときは、絞りを開放(F値を小さくする)に設定

「A(Av)モード」絞りを開放に設定(F値を小さくする)すれば、その場面で可能な「最も速いシャッター速度」で撮影できる。(同一のレンズとISO感度の場合)

◎ 可能な限り速いシャッター速度を得たいなら、「Sモード」を選択するより「Aモードで絞りを開放」に設定したほうがよい。
絞りを開けること(F値を小さくする)で高速シャッターに。

5.主役を目立たせながらも、その場の状況を見せたいときは、絞りをF11やF16に設定
望遠レンズで絞り込む時は、シャッター速度は遅くなるので、三脚使用が前提となる。

風景やマクロ撮影を行う人はAモードがいい
☆撮影時の露出量の調節
ボディのシャッター速度とレンズの絞り値によって行う。

シャッター速度が変わると、動くモノの描写が変わってくる。
・一方、絞り値が変わるとピント位置の前後の描写が変わる。

◎ 絞りによる描写の違いを重視する場合
たとえば風景やマクロ撮影を行うときは、Aモードを多用するといい。

Mモードでも任意の絞り値に設定できる。
しかし、このモードでは明るさの変化に応じて絞りやシャッター速度を調節しないと、適正な明るさにならない。
その点、Aモードを選択すれば、明るさに応じてシャッター速度が自動的に調節され、露出レベルが一定に保たれる。




◎ もちろん、絞り値を変えるとシャッター速度も変わるので、その速度を考慮しながら撮る必要がある。

・明るい場所でF1.4やF1.8といった非常に明るいレンズを開放に設定(F値を小さくする)したら、露出オーバーになる危険性がある。

望遠やマクロ撮影では、絞り込んだ(F値を大きくする)際のシャッター速度の低下によるカメラブレの発生にも注意したい。

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